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先輩の声

おもしろい人に出会いにいく!目の前のことを全部全力でやる!

笠島 康生 KASAJIMA Koki

(東北大学理学部地球科学系2年)

北海道出身。

勉学に励みながら課外活動としてピアノサークル・吹奏楽部・大学祭の事務局に所属。

1年生にして大学祭の実行委員長も務めた。

 

インタビュー実施:2022年2月


◇東北大学には「おもしろい人」に出会いに来た

――笠島さんはなぜ東北大学を選んだのですか。

東北大学を選んだ理由は、まず地元の北海道を出てみたかったからです。

さらに、東北大学の卒業生である姉の様子を見たり、本人や親から話を聞いたりしていたのも影響しました。特に、姉が「東北大学はいろいろな学部にいろいろな生い立ちの人がいて、そういう人たちと出会いがある毎日がすごく刺激的でおもしろい」と言っていたのが心に残っていたんです。

それで高校2年生の時にオープンキャンパスに行ってみて、「あ、やっぱ面白いなこの大学。いろいろな人、考え、出会いがあって、毎日刺激的で楽しそうだな。」と感じたので東北大を選びました。

 

――大学1年生のスタート時に意識していたことはなんですか。

 僕の入学当時はコロナ禍が始まったばかりだったので、まず友達作りや知り合い作りのために「オンライン新歓」と名のつくものに全部参加していました。僕が東北大に来た目的の1つはいろいろな人と出会うことだったので、その目的を達成するためにも、どんな人がいるんだろうという気持ちで、とにかくむさぼるように行っていました。

僕はこういう気持ちで会いに行かないと友達はできないと思っているので、知らない人のところに飛び込んでいくことをためらっている人がいたら、おもしろい人を探しに行ってごらんと伝えたいです。

 

――たくさん新歓に参加されていたのですね。実際に入ったサークルはなんですか。

中高生の時に部活でずっと吹奏楽をやっていたのと習い事でピアノを続けていたのもあって、音楽系のサークルに3つ入りました。吹奏楽部とピアノサークルのSemplice、あとは宮城教育大学のオーケストラです。入学当初はコロナの影響で活動がなかったのですが、サークルが動き出してすぐ入部届を出しました。僕が1番最初に出したんじゃないかというほど早かったです(笑)

あとは、大学祭の事務局にも入りました。僕は高校時代も学校祭に携わるのが好きでした。大学に入ってからTwitterで学祭事務局の募集を見つけてオンライン新歓に参加してみました。もともとやるつもりはなかったのですが、オンライン新歓の雰囲気がとても良くて楽しかったので、すぐ応募しました。

――課外活動の中で1番一生懸命取り組んだことはなんですか。

僕は1年生の11月から1年間大学祭の実行委員長を務めていて、その間は1番忙しく過ごしていました。会議を開いたり、情報収集をしたり、学生支援課と交渉したり…。コロナ禍で開催できるかどうかも分からない中、常に業務に追われていました。それと並行してピアノサークルもやっていました。

2年生の夏からは吹奏楽部もメインになってきて、2年生が終わった今は学祭の実行委員を引退して、吹奏楽をメイン、ピアノサークルのSempliceをサブに活動しています。

◇1年生で大学祭の実行委員長に

――大学祭の実行委員長をやろうと思ったきっかけを教えてください。

入学当初は音楽系のサークルをメインに活動しようと計画していたのですが、コロナ禍の影響で全部ひっくり返ってしまったんです。

大学祭も、1年生の時はオンライン開催になり、それに向けて僕はYouTubeの企画で司会をやったり動画編集をしたりしていました。でも、正直仕事が全然無いせいで手が余って先輩方も士気が下がってしまいました。そのような状態で、コロナ禍が明ける様子もなく、音楽系のサークルもいつ活動を再開するか分からないので、学祭の事務局で何か役職に就きたいと考えていたんです。

いろいろな役職を検討した結果、委員長になろうと思って1年生ながら学祭の実行委員長になりました。わりとコロナに翻弄されて委員長になったと言えますね。

 

 

――大学祭の実行委員長をやってみて楽しかったことはなんですか。

楽しかったのは、いろいろな人と出会えたことですね。学祭の事務局は、1・2年生しかいないのに170人くらいいるんです。1年生から2年生の活動を通して、同期も先輩も後輩もおもしろい人がたくさんいて。

特に僕は委員長だったのでいろいろな人に話しかけやすい立場だったので、いろいろな人とコミュニケーションをとるのが1番楽しかったです。

 

◇東北大学で出会ったのは

 ――たくさんの人に自分から話しかけていらっしゃる笠島さんですが、人に話しかけるときに意識していたことはありますか。

僕が意識していたのは、良くも悪くも所詮学生なので怖い人なんていないということです。

人に話しかけるのが苦手だという人は、相手に興味をもっているのにどこかでこの言葉選びで合っているかななどと不安になっていると思います。でも、お互い学生だから間違った日本語を使っても全く問題ないし、命に関わることもありません。僕はそういう楽観的な考え方をもって話しかけていました。

 

――いろいろな人に出会いに行った中で「この人、本当におもしろい!」となったのはどんな人ですか。

いっぱいいるんですけど、ここで挙げるならピアノの友達ですかね。

医学部医学科の2年生(取材当時)ですごく頭が良くて、彼が札幌で1番の高校出身と知って本当にすごい人だなって思いました。しかも、ピアノの技術がとても高いんですよ。昔コンクールとか何かいろいろ出ていたようだし、選曲がすごくマニアックで僕が知らない曲もたくさんやってくるんです。「今度芸大の友達とチェロとピアノで演奏するんだ」とかさらっと言うような人だったので、「うおー、これは東北大にしかいないなあ!」と思っていました。

 

◇両立のコツは目の前のことを全部全力でやること

 ――笠島さんは複数の活動を同時にがんばっていらっしゃいましたが、両立するコツはなんですか。

みんなはよく、これは力を入れて、これは力を抜いてって取捨選択をすると思うんですけど、僕は逆に全部に全力でやるからこそ両立できるんだと思います。

どんなことでも、全力で取り組めば楽しくなってきます。僕は、物事を楽しくないと思ってしまうのは、自分にはできないかもしれないという自信の無さが原因だと考えています。そういった不安から、物事に対して身勝手な文句を付けるから楽しくないんだと思います。だから、「神様は自分に乗り越えられない試練を与えてこない」とポジティブに考え、とりあえず精一杯やってみるのです。

こうして全力で取り組んだ結果、自分は全力でやったのだという自信がつきますし、当時は苦しかったことも後で振り返るとあれはあれで貴重な経験だったと思えるはずです。そうやって思えるのは、自分が全力でやったからです。

例えば、僕は大学祭実行委員長時代に心身ともに追い詰められた業務も多々あり、思い出せば苦い思い出もたくさんあります。それを乗り越えたからこそ身についた自信は数えきれないほどあります。現在も、それが原動力となって学業や課外活動に取り組めています。

とはいえ、1つ1つを全力でやるというのはやはり疲れますし、自分の能力だけでは限界もあります。そこで、周りを巻き込んで取り組むということが大切になります。何事にも全力で取り組むというのは、ある意味不器用なやり方で時間もとられてしまいます。しかし、情熱をもって取り組んでいる姿勢を見せていれば、自分の情熱に共感して手を差し伸べてくれる人が1人は周りに現われるはずです。そういった人たちを巻き込んで、彼らの知恵を借りるなど思い切って頼ってみることで、それぞれにかける精神的・時間的負担を減らし、目の前の全てのことに全力で取り組むことができます。

 

――それでも全部全力でやるとパンクすることもあると思います。しんどい場面ではどうやって対処しますか。

思い切って逃げます(笑) 複数の逃げ道を作っておくという方が正確かもしれませんね。

例えば、僕は大学祭の実行委員長、ピアノサークル、吹奏楽部を同時にやっていたので、学祭の業務で疲れたらピアノを弾いて、ピアノサークルの運営で行き詰まったら吹奏楽部に逃げたり学祭の仕事をがんばったりといろいろな場所に思い切って逃げていました。

あとは、こんなパンクするのは大学生の今しかないなと楽観的になって、気負いすぎないでのんびりやろうと思っていました。

 

◇大学1年生に向けて

――笠島さんが大学1年生の時にやっておいてよかったことはなんですか。

いろいろな場所に顔を出していたことです。

入学直後からオンライン新歓に全部参加していたのもそうですが、いろいろな手段でいろいろな場に行っていました。当初の目的通りたくさんのおもしろい人たちに出会えて視野が広がりましたし、良い例も悪い例もたくさん見られました。

それに、たくさん知り合いを作ったことは今になって結構役立っています。「ああ、あのときの笠島くんかあ。」「あのときあの曲を演奏していた笠島くんだよね。」という感じで声をかけてもらえて嬉しくなります。

先ほど、全部に全力でやるためには周りを巻き込むことも大切だと話しました。僕は、たくさん知り合いをつくり、コミュニケーションをとって普段から周りの人たちを大切にしておくことで、いざというときに頼れる人をもつことができました。そういう意味でも、いろいろな場所に顔を出して知り合いを作っていたことは良かったと思います。

 

――逆にやっておけばよかったことはありますか。

そうですね。正直もう少し勉強をしておけば良かったなと思います。勉強は積み重ねが大事で、土台が崩れると全部崩れてしまうので、特に理系科目は1年生のうちにもう少しちゃんと勉強をしておけばよかったです。

 

――最後に、1年生に向けたメッセージをお願いします。

1年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。1年生の皆さんは高校時代からコロナ禍になって、ちっとも自分の思い描いた高校生活じゃなかっただろうし、僕たちが知ってい­­­­る高校生活とはまた全く違う生活を送ってきたのだろうと思います。大学生活もたぶん似たような感じでいろいろな制限があって、たくさんの不自由があるでしょう。

ただ、コロナ禍だからこそできることは絶対あります。東北大はいろいろな生い立ちの人やいろいろな考えを持ってる人がたくさんいて、その人たちと出会える絶好の場なんですね。その人たちとのコミュニケーションを通して「コロナ禍でしかできないこと」、「コロナ禍の大学生だからこそできること」を探していてほしいと思います。

コロナ禍だからといってあまり悲観的になることもないし、学生なので失敗してもそんな命に関わるようなこともありません。たくさんのことを全力でやってパンクすることもあるかもしれないけど、それも学生のうちしかできないことだし、そうやって悩む時も絶対いい経験になるという考え方もぜひ持ってほしいなと思います。

いろいろなものに出会って、皆さんの学生生活がひとりひとりにとって充実したものになることを願ってやみません。

 

――取材から約1年が経ち、学部3年生になった笠島さんからメッセージをいただきました(以下原文ママ)。

2023年1月現在,私は学部3年になり,学科・研究室も配属(理学部地圏環境科学科・人文地理学グループ)され,学業がどんどん忙しくなってきました。また,取材を受けた当時(2022年2月)と比べて世の中の情勢が大きく変わり,課外活動もほとんどコロナ禍以前に戻った,あるいは新たなスタイルの活動が確立され,学業と課外活動の両立がかなり大変になってきています。そんないま,約1年前の私自身のインタビュー記事を改めて読むと,「忙しさを理由にして初心を忘れていたな」と痛感しています。取材当時抱いていたはずの「全部を全力でやる」というポリシーや,対人関係の積極性など。恥ずかしながら,過去の自分に触発されて,「(いまは特に)学業をがんばろう」となりました。

これを読んでくださった皆さんもきっと,時が経つにつれてご自身の置かれた状況が変化し,考え方も変化すると思います。これはこれで全く問題ありません。が,大学入学時や何かに熱く取り組んでいた時期に,ご自身が抱いていた情熱や目標を,たまには思い出してみてください。私自身がそうであるように,過去を振り返ることは,現在の原動力になることがあります。疲れたときや迷ったときには,過去の自分を思い出してみてください。ありきたりな言葉ですが,「初心忘るべからず」「原点回帰」という言葉を皆さんにお贈りし,追記といたします。