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先輩の声

アクティブに動けると楽しいよ〜!! ~自分から、軸を持って動こう~

熊田 悠 Yu Kumada
(東北大学医学部保健学科看護学専攻)

東京都出身。今年度、東北大学医学部保健学科看護学専攻を卒業。医学部硬式テニス部に属しており、中学校から10年間硬式テニスを続けてきた。子供の頃からスリランカに住んだこともあるなど海外経験が豊富。在学中もテニスに熱中しつつ、ミャンマーとガーナに短期留学したりとアクティブに活動していた。

◇中学から硬式テニスに熱中!ヨガにも挑戦!

中学や高校の時に特に一生懸命に取り組んでいたことは何ですか?

 中学1年生の時からずっとテニス部に所属して、6年間を通して硬式テニスをやっていました。朝練をやって、昼休み練習して、放課後部活してみたいな感じです。なので私の中高での思い出というと、ほとんどが部活の思い出でした。

ー最近熱中していることはどんなことですか?

 去年からですが、ホットヨガを始めました。気温が38℃で湿度が65%みたいなところでひたすら汗をかきながら運動をしています。

ーホットヨガをやろうと思ったきっかけは何ですか?

 ちょうどコロナの時期っていうこともあって、みんなジムとかに通いだしていた時期でもあって、ジムに通おうかなとも思いました。ですが、ホットヨガは1時間単位の毎日違うプログラムが組まれていて、決められた時間内で、与えられたことをやっていくもので、自分に合っていると思い、ホットヨガを選びました。

 あと、これまで私はテニスしかしてきませんでした。なので、社会人になったときにテニスができないってなったら、自分はどうやって運動したらいいんだろうって不安になって、社会人になっても続けられるっていうところでホットヨガを選びました。気持ちいいぐらいに汗をかけるのでおすすめです。

◇大学では何を学ぶのか?ー看護学専攻の視点からー

ー熊田さんが、今、専門で学んでいることを教えてください。

 最近ですと、今年の6、7月まで病院の方の実習がありました。現在は昨年から所属している研究室で12月の論文提出に向けて執筆作業をしています。

ー実習前の基礎科目ではどういうことを学びましたか?

 3年生の夏ごろから病院での実習が始まるので、基礎科目っていうのは1、2年と3年生の前半でやる形になります。小児分野だったり、高齢者を対象とする老年分野だったり、あとは一般的な成人を対象とする成人の分野だったりいろんな分野が看護の中にもあるので、1・2・3年生を通して、それぞれの科目を履修する形になっていました。

 そういう専門的な科目だけでなくて、一般教養の授業をいくつか取る必要があって、1年生の時は川内に週に2・3回ぐらい通っていました。それをやりつつ、専門科目を履修して臨床の実習に入るという形になります。

ー実習は各科を回って体験する形ですか?

 一般的に、病院でいうと整形外科、内科、呼吸器外科のような分類で分かれていると思います。看護の場合は、すべてひっくるめて、小児、老年、成人、母性、精神という分類がされています。母性では妊婦さんや生まれたばかりの赤ちゃんを対象にします。小児では小児科、老年では呼吸器疾患など高齢者の多い科で実習します。小児、老年、成人、母性、精神の分野を1年程かけて網羅する形になります。

ーどういう研究室で、どんな論文を書かれていますか?

 公衆衛生看護学分野に入っています。公衆衛生看護学分野では、産業保健や学校保健、へき地医療や国際保健など非常に幅広い内容を取り扱う分野です。産業保健では企業の労働者の肥満率、学校保健では保健室の先生について調査している人もいます。その中でも私は国際保健に焦点を当てて、アメリカのアラスカ州の先住民族の伝統的な習慣と薬物やアルコール依存予防との関係について研究しています。

ー専門の授業や実習で面白いと思ったときはどんなときでしたか?

 成人分野の実習は2つに分かれていて慢性期と急性期があるんですが、急性期の方が自分には向いているなと直感的に感じました。慢性期では長期的に薬物治療をされている患者さんが多いです。一方で、急性期の患者さんは手術がメインなので患者さんの入れ替わりが激しくて看護師さんも毎日新しい患者さんと向き合って、また、次の人が入ってみたいな、そういう結構忙しいところです。

 いろんな患者さんに出会えて退院にも立ち会えるっていうところにやりがいを感じられましたし、慌ただしく動き回るので体力も必要なところが自分に合ってるなって思いました。

 あとは、母性の実習で生まれたばかりの赤ちゃんを見られたときはすごく心が癒されました~。

ー今、一番力を入れていることは何でしょうか?

今、力を入れているのは提出間近の論文で、論文に追われていますね…。だいたい、ここ1カ月はそれに時間をほとんど取られています…。

ー論文を書く上で何かアドバイスはありますか?

 アドバイスできるような立場ではないんですけれども…そうですね。やりたいことをやるべきだと思いますね。「先生に言われたから」とか、「周りがこうやってたから」じゃなくて、自分が本当にやりたいことを見つけられるように、日頃から情報収集とかしていくのが大事かなって思います。

 論文って、普段の試験の勉強と違って、本当に一から新しく始めることで、全く知識がなかったのもあって、やっている中で「本当にこれでいいのかな」とか、すごい不安を感じることも多かったんです。でも、そこで一番大事なのは、本当にこのテーマでやりたいのかっていうところを貫けるということだと思うので、テーマ決め、自分の軸となるテーマを持っているっていうのが非常に重要なのかなって思いました。

◇積極的に海外に行ってみた!

ー大学では国際系の活動に力を入れられていますが、どんなことをなさいましたか?

 私は高校の時から大学に入ったら自分でお金を貯めて、そのお金で旅行とか、どんな形でもいいので海外に行きたいって思っていました。

 1年生は部活とかにも入っていて、すごく忙しかったのでなかなか時間が取れなかったんですけど、2年生になってちょっと生活が落ち着いた時に海外へ行きたいなって思いました。

 8月の夏休みにミャンマーの方に1週間ほど行きました。ジャパンハートっていう医療団体の、看護師と看護学生を対象としたスタディーツアーに参加しました。

 2月の春休みにもう1回、海外に行きたいなと思って、今度はガーナの方に1週間ほど行きました。これはProjects abroadっていう本社が英国にあるボランティア団体で、日本人の対応もしていたので、参加することにしました。いくつかプログラムがあるんですが、私はその中でもチャイルドケアっていうプログラムに参加してガーナにある保育園で子供達にご飯を食べさせたり勉強を教えたりしました。その後コロナになってしまって、なかなか海外には行けないでいるんですが、私はこの2カ国に2年生の時に行きました。

ー大学経由でなく留学したことに驚きました。どうやって情報を集めて行かれましたか?

 大学のプログラムにしなかったのは、医療系の分野で、具体的な目的を持って海外に行きたかったっていうところと、知らない人が多い方が新しい視野が広がるのかなって思いました。あと、時期と日数的な問題で私はこのプログラムを選びました。

 東北大学にもSAPなど、長期休暇で短期留学できるプログラムがあって、語学留学など様々な目的のものがあると聞きました。私は医療系の分野での海外経験を考えていたので、大学経由ではなく個人的にプログラムを探すことにしました。あと、部活と両立するときに1カ月まるまる休むってなると、夏休み春休みっていうのは大会とかもあったりしてなかなか休めないっていうのもあって。個人的には両方ともやりたいっていう思いがあったので、1週間とかそういう短い単位で行けるものを選びました。

 パソコンで「看護学生 海外」みたいな感じで調べてたら出てきたのがジャパンハートっていうプログラムで、全然知らないものだったんですけど、日数的にも時期的にもすごいいいなと思ったので参加しました。

 Projects abroadは、滞在日数を1日単位で選べて、日数的に融通が利くということで選びました。あとProjects abroadがいいなって思った点は日本以外のボランティアも参加しているので国籍も様々な人とホームステイしながら交流できるというところですね。私が行った時はたまたま一人日本人の方がいたんですがアメリカ人、ドイツ人、フランス人など、国籍も年齢も性別も違う様々な人と交流できました。

ー新入生には少しハードルが高い気もしますが、何かアドバイスはありますか?

 なかなか、学校でただ生活してるだけでは、SAPとかの東北大学のプログラムにすら気づかないかもしれません。なので、まずは大学の情報から広げていくっていうのも大事かなってすごい思いますね。大学の中でのアンテナを広げていくっていうのも大事だし、あとは先輩の話とかがすごい参考になるのかなとも思いました。先輩でSAPとかに参加している方も結構いらっしゃいました。身近なところからそういう話を聞くのも情報収集になるだけでなくてモチベーションにも繋がると思います。

 あとやっぱり何のために行きたいかっていうところが大事かなっていうのはすごい思いますね。ただ海外に行くなら別に旅行でもいいですし、4年間という短い期間の中で数ヶ月かけて留学するのなら、自分が学びたいことを経験できるものに参加するべきだと思います。自分のやりたいことを突き詰めれば、だんだん「こういう国でこういう分野でこういうことがしたい」みたいなのが絞れてきて最終的にそのキーワードで調べられれば理想のプログラムに出会えるんじゃないでしょうか。

ーProjects abroadやジャパンハートで印象に残ったことはありますか?

 ジャパンハートでは、現地で働く日本人や現地の医療従事者との交流ももちろん印象的でしたが、個人的には参加者同士のつながりができたことも大きな収穫でした。プログラムでは日本人の看護師や看護学生合わせて10人くらいで行きました。東京や九州など全国各地から参加されていました。日本人で同じ専門性を持つ人たちだけれども、普段の自分の周囲とは違う環境にいる人たちと出会って、そこでも新しい視野を広められたかなって私は思っています。

 こういうプログラムに参加すると、「海外に行きたい。看護師になりたい。」っていう同じような目的を持った人と出会えるので、自分のモチベーションにもつながります。そして、この人たちはジャパンハートだけじゃなくて違う団体のプログラムにも参加してたりだとか、こういうNPO団体に入ってたりだとか、そういう新しい情報も入手できたので、すごい自分にとっては有意義でした。

 ガーナは、初めてのアフリカ大陸、初めて一人で飛行機に乗って、初めてのホームステイっていうところで、はじめてなことばかりで、すごい緊張していました。けれども、結果的に、すごく楽しかったです。

 そもそもなんでアフリカを選んだかっていうと、もともと自分がスリランカに住んでいたことがあって、ミャンマーとかスリランカみたいなアジア、あと旅行でアメリカとかにも行っていたので、そこらへんの地域のことはだいたいなんとなくイメージがつくと思っていました。まだ行ってないのはヨーロッパとか中東、あとアフリカだったので、どうしてもそこら辺に行きたいなという思いが強くて。せっかく行くならやっぱり途上国に行きたいなって思っていたので、アフリカの英語圏っていうところでガーナを私は選びました。

 成田からの直行便はなかったのでフランスを経由して行ったんですが、初めてのアフリカだったということもあって、フランスからアフリカへと大陸をまたぐところですごい興奮して、それがすごい印象に残っていますね。もう「初めての大陸、大陸を渡ったぜ」っていう感じで、何と言うんですかね、達成感ではないですけど、そこでひとつ大きな人生の経験になったかなって思いました。

 現地での生活で一番印象に残ってるのは1週間バケツシャワー生活をしたことです。もちろん水道がなかったので、蛇口を回しても水が出るわけでもなく、バケツに雨水を汲んでそれで全身を洗うっていう生活をみなさんされていて。ホームステイの中で、もちろん私もその生活をしたんですけど、やっぱりそれが一番自分的には衝撃的でしたね。だんだんバケツ一杯で1回分足りるようになってきましたけど、なかなか水の配分が難しいんですよね。あとは慣れない食事で1週間耐えるっていうのは結構辛いことでもあり自分的には刺激的なことでもありました。

◇将来の夢と夢を叶えるために大学生の間意識してきたこと

ー将来の夢やvisionはありますか。

 私は、看護学専攻ということもあって、国試に受かれば、来年度からは、看護師として働きたいなというふうに思っています。最終的な具体的な目標っていうのは、まだなくてもいいかなとは思っているんですが、やっぱり、海外で保健医療分野で何か活動できたらいいなというふうに思っています。

 ただ、これまでの海外での生活を通して、何か自分に専門的なスキルがないと、何も役に立たないっていうのはすごい実感しています。なので、今、自分に持てる専門的なスキルっていうのは、多分一番は看護のスキルかなっていうふうに思ったので、まずは臨床で働いて、技術とかそれなりに役に立つスキルを身につけてからその後のことは考えたいなというふうに思っています。

ー大学2年生以降で特に意識されていたことはありますか?

 2年生以降で意識していたことはアンテナを張っていくことだと思います。

 「長期休暇で海外にどこか行きたい」ってなったとしたら、ガーナの場合は黄熱病の予防接種とかをしなければならなかったので、数カ月前から念入りに準備する必要がありました。長期的に計画を立ててやっていかなきゃいけないので、早め早めの行動をするためには日頃からどういうプログラムがあるのかなっていうのを検索したりとか、プログラムの方向性を決めるにあたってどういう将来の選択肢があるのかなっていうのを情報収集していくのも非常に重要かなって思います。

 私は国連のメーリングリストに登録していて、それは国連のだけじゃなくていろんなNPO団体やNGO団体の勉強会とか研修会の案内が随時メールで届くんですけど、それの中で自分が興味ある分野だったりとか、参加してみたいなってものに参加して自分の中での知識を広げていました。

 そうはいっても先を見過ぎず、部活動だったりアルバイトだったり、今の生活も楽しみながら、アンテナを張りつつっていう感じです。

ー医学部保健学科看護学専攻を選ばれた理由と東北大学を選ばれた理由を教えて下さい。

 すごいさかのぼるんですけれども、私は小学校の頃に2年間ほどスリランカに住んでいたことがあって、そこでの経験が今にも生きてるなっていうのをすごい実感しています。そこで、初めてスラム街に行きました。子供たちとそこで交流した時に、私たちよりも貧しい暮らしをしているのに、子供たちの目がすごくキラキラしていて、自分たちよりも豊かな心とかまなざしを持っていることに、衝撃を受けました。こういう人達が健康で暮らせるようにするためには、彼らの身近な生活環境を変えていかなきゃいけないんだと小学生ながらにそういう志を抱きました。

 そこから何かしら保健分野とかで、海外で働きたいなっていうのが漠然とありました。人と接することが好きだなと思っていたので、学部を決めるときに、人との触れあいを大切にしながら専門性を持って人助けできるっていうところで看護師になりたいと思いました。

 東北大を選んだ理由としては、父がもともとこちらの方に単身赴任で住んでいたっていうことがあって、何回か仙台に来たことがあったので、そこにご縁を感じたからです。

ー大学生活をスタートする上で意識していたことは何ですか?

 1年生の頃意識したのは大学で何か一つでもやりたいことを想像しておくことですね。あと、身の回りの環境作りは、4年間を過ごしていく上で基盤となるところだと思うので自分の拠り所を作るのも非常に大事だと思っています。

 大学でやりたいことの1つが海外に行くことだったので、そのお金を貯めるためにまずはアルバイトを始めました。

 初めてのひとり暮らしで友達もいない状況だったので、自分の居場所を作りとして部活動にも入りました。自分は身体を動かすことが好きで、もともとテニスをやっていたこともあってテニス部に所属することに決めました。その結果、気付いたら生活が部活動中心になってしまっていて学業やアルバイトとの両立が体力的に難しいこともありました。でも、今の生活や友達関係は部活動があったから成り立っているなというのはすごい実感しているので、部活動に入っていて良かったと思っています。

ー大学2年生以降の生活を踏まえて、大学1年生の時にやっておいてよかったことや逆にやっておけばよかったことはありますか?

 やっておいてよかったことは、部活動に入ったこととアルバイトをやりまくったことですね。部活動は自分のコミュニティー作りとして非常に重要でしたし、縦とのつながりがあったので、先輩から実習の内容とかテストの内容とかそういうことも聞けて学習面でもタメになりましたね。アルバイトは、私は多い時は3個ぐらい掛け持ちしていたんですが、アルバイトをすると、社会的マナーとかも身につきますし、お金が貯まるだけじゃなくていろんな経験にもなるし、結局家でダラダラするぐらいならアルバイトしたほうがいいのかなっていうふうに思います。

 実際に私は某ドーナツ屋さんで2年間ぐらい働いていました。あとはお惣菜屋さん、飲食店で働いたりとか。お勧めなのが単発のアルバイトで登録しておけば、やりたい時にやりたいアルバイトができます。私がやったものの1つが、8月の七夕祭っていう仙台のお祭りでのお好み焼き屋さんの単発アルバイトでした。なかなか普段、経験することがないことかなって思ったのですごい貴重な経験ができたと思っています。アルバイトをやってお金も貯めて部活動で体力も作って友達も作って非常に充実した1・2年生になったかなと思いました。

 やっておけばよかったこと、これは今だから言えるんですけど、コロナがなかったっていうことで海外にはもっと行っておきたかったなっていうのはすごい思いました。

 あとやっておきたかったことは、英語力を鍛えることですかね。大学受験の時の英語力が自分の中でのピークではあったんですけど、1、2年生に違うことに熱中しすぎてしまって、結果的に英語力が下がってしまったので、維持していくためにも普段からずっとキープできるように1日数分でもいいので何かやっておくといいのかなって思います。やっぱり英語力は大人になっても使えると思いますし就職でもあると有利なので。

◇自分の軸を持とう~!

ー自分の軸を探して、実際にその軸を基に行動されている方だと思いました。自分の軸を見つける方法とかコツは何でしょうか?

 私も軸が今も定まっているわけではないですし、毎日軸がぶれたり変わったりしています。でも、そうやって悩んだり迷ったりすることは、今後ブレない軸を定めていく上で大事なことなのではないかと思っています。別にそこで「軸を見つけなきゃ」とか「自分で何か目標を見つけなきゃ」って、そうやって焦る必要はなくって、多分そういう軸っていうのは自然と自分の中に入ってくるものだと思うので。

 突然何かを聞いたときにスッと入ってきて、「あ、これ楽しいな」とか「これやってるとき一番楽しいな」とか新しく情報を入れなくてもすでにある生活の中に多分何かしら要素はあると思うので、そこに気付いてあげられることがすごい大事だと思っています。

 自分でも難しいことだと実感しているのですが、自分を見つめてあげるっていうのがすごく大事なのかなって思います。やりがいを感じたりとか純粋にこれをやっているときは楽しいなっていうのはきっとあると思うので、そこから広げていったらきっと明確な答えはたぶんないと思うんですけど、答えに近いような、道が開けてくると思います。

ーいろんな活動を同時並行でされていますが、どうやっていろんな活動を両立されてますか?

 結論から言うと、私は両立できてないです。逆に両立ができないので、一点集中と言いますか切り替えるっていうのをすごく意識しています。今でも上手く切り替えられているとは思っていませんが、「この時はこれ」、「今これやってるからちょっとこれはお休みしよう」とかそういう感じで調整しながら自分に合ったやり方でやっていくように意識しています。一度に何個も平行してはできないということをしっかり理解してあげて、あれもこれもで、あわあわしないように落ち着いて、今、自分に何が一番大事か優先順位を決めながらやるのが一番大事かなと思います。

ー大変だったことを乗り越える上で意識されていたことはありますか?

 そうですね。朝6時から7時に朝練を1時間やった後に実習に行って、自分でレポートも書いてっていう生活が2週間ぐらい続いて、さらに就活も入った今年の6月が自分の中でとても大変だった1ヶ月でした。

 その時にすごい感じたのは、ちゃんと感情を出して、ストレスを解消できる方法を見つけることが非常に大事だっていうことです。それが運動であっても読書とか音楽とか別にそれはなんでもいいんですけれども、やっぱり一番大事なのは、辛いっていう思いを外に出せるような人や環境を持つことなのかなって思いました。

 ひとり暮らしの方は特に、1人の時間が増えますし、これまでのように辛いときに相談できる家族もいないとなると、自分の中で処理しようと頑張ったりため込んじゃったりする人も多いと思います。自分もそうでした。しかも大学生という多感な時期もあって必要以上に考えすぎてしまうこともあると思います。なので、その時に何か言える、自分の拠り所を作ることはとても大事だと思います。

ー新1年生にメッセージをお願いします。

 自分の視野を広げるっていうのが大事だと、この4年弱生活してきて非常に実感しています。この4年間というのはいい意味でも悪い意味でも自由が増えて、しかも将来に直結する時期ということで非常に重要な時期だと思います。その中で自分の視野を広めていくっていうのは将来の選択肢を広める中ですごい重要だなって自分の中で思いました。

  視野を広げる上で大事なことが3つあります。

 1つ目は人とのつながり、コミュニティーを広げていくということです。 

 2つ目は、実際に足を運んでみて自分の目で見て実感して新しい価値観に触れてみることです。新しい価値観を身につけるというところで足を運んで、実際に行動を起こして視野を広めていくっていうのも非常に大事かなって思います。なかなかコロナの時期で行けないっていうこともあるとは思うんですけれども、日本内、宮城の中でも行ってないところとかきっとあると思うので、実際に足を運んで見るだけで何か違う世界観とかがあって楽しいのかなって思います。

 3つ目としてセミナーや文献などを通して情報収集していくっていうのもすごく重要だと思います。

 自分もまだまだですが、人とのつながりを作って、実際に足を運んでみて、知識を増やしていって自分の視野を広げていくと、すごい人生が豊かになる気がします。

 あとはそういう難しい言葉にとらわれすぎずに、今を楽しんで。

 継続するには楽しむことが重要だと思うので、「何かつらいな」って思った時には自分が楽しんでるかどうか自分の心に寄り添ってみてください。時には辞めるっていう選択肢もあると思います。

 皆さんの学生生活が充実したものになることを祈っています。