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学問論

市川先生からのお返事

2022年に実施した学問論の第9回「学問の実際」で、研究者へのインタビュー動画をご覧いただきました。その際、寄せられた先生方へのお手紙に、市川先生からお返事を頂きました。

Q:先生方がおっしゃていた「好きなことを見つける」というのは自分にとってとても難しいことだと思います。好きなものを見つけるために普段から意識するようにしていることがあればアドバイスをいただきたいです。

  • A:どうやったら「好きなもの」が見つかるのかはわからないですが、他の人の考えや知識に、自分の知らないものを見つけるのを楽しむようにしています。

Q:多数の人と協力して作業するときにどのようにしたらスムーズに作業が進められるようになりますか?

  • A:多人数と協力すると、どうしてもスムーズには進まないです。無理にスムーズにしようとするより、ちゃんと相手の意見を訊き、自分の意見を伝えることが、多人数で共通の目標を達成するために大切だと思います。

Q:研究者をまとめるリーダーとして、どのような能力が必要でしたか?また、それはどのように身につけられましたか?

  • A:リーダーといっても、人ぞれいろいろだと思います。私は実験にのめり込んでいるうちに、その実験グループの中でいろいろな仕事を任せられるようになりました。

Q:先生が学生だった頃にどのように興味のある分野の知識を深めてきたのかを教えて頂きたいです。

  • A:私は学生の頃、自分が何をしたいのか良くわからず悶々としていて、あまり知識を深められなかったです。。。

Q:研究者の考え方が国ごとに違うと聞いて面白いと思い、どのように違うのか気になりました。

  • A:もちろん、同じ国の中でもいろいろな人がいます。私の知っている範囲では、例えば、物を作る時に、最初にさまざまな検討を済ませてから作るやり方と、とりあえず作ってみてそこから修正していくやり方があったりします。意見をまとめる際に、まとめる人が、いろいろな人と個別に話していくやり方と、一度にいろいろな人の意見を聴くやり方という違いもあったりしました。

Q:学生だった時は教えられることは苦手で自分でやればいいと思っていたと仰っていましたが、教える立場になったときその考えは変わったでしょうか。もし変化があったのであればどのように変わったか教えていただけると幸いです。

  • A:教える立場になったというよりも、いろんなことを学んだ結果、自分では想像もつかない世界が広がっていることがわかるようになったので、自分の知らないことを知っている人の話を聴くことがとても好きになりました。

Q:見聞の広め方、自由な時間の使い方の例を知りたいです。

  • A:普段やらないようないろんなことをしてみるのがいいと思います。幅を広げるのでも、あるいは一つのことを深めるのでもどちらでも。私は「ビビり」なのであまり思い切ったことができませんでしたが、一歩、踏み出すと面白いことに出会えるということがわかりました。自由な時間は自由に使ってください!

Q:先生は複数の好きなもので選ばなくてはいけなかった場合どのような観点で選択をしますか?

  • A:うじうじ悩んで、ふらふらと迷って、なんとなく選んできました。

Q:物理学への情熱を支えているもの、長い間、物理学を研究したいという気持ちが生み出されたモチベーションは何ですか。

  • A:始めから情熱があったわけではなく、だんだんと勉強して、もっと知りたいと思うようになりました。

Q:物理学の中に、自分が得意でないことがあった時、どうやってうまく勉強しましたか。

  • A:苦手なところは、根気よくゆっくりと、いまだに勉強しています。。。